
都知事あてに「PFAS血液検査を公費で」
と求めるオンライン署名
2020年、東京都・多摩地域の水道水から高濃度のPFAS(有機フッ素化合物)が検出されたとの報道を受け、私たちはPFAS汚染が広がっている事実に衝撃を受けました。
多摩地域で行われた市民有志による血液検査では、約半数がアメリカの健康リスクの指標値を超えるPFASが検出されました。
私たち多摩地域の住民の多くは、長い間、東京都水道局が供給する水道水を飲み続けてきました。都民の命と健康を守るため、東京都に対してPFAS血液検査を公費で受けられるしくみをつくることを求めて、オンライン署名を始めました。
みなさんの署名が、シェアが、署名活動の大きな後押しになります。
いま私たちは、東京都に対して、「都民がPFAS血液検査を公費で受けられるようにしてください」という要望を届ける署名に取り組んでいます。
◾️有害物質PFASとは
PFAS(有機フッ素化合物)は、水や油をはじく性質がある化学物質で、泡消火剤や工業製品などに広く使われてきました。しかし、この物質は自然界でほとんど分解されず、体内にも蓄積することから、「永遠の化学物質」とも呼ばれ、世界的に大きな環境問題になっています。
◾️多摩地域のPFAS汚染
多摩地域(30自治体、人口420万人)では、このPFASによる地下水や地下水をくみ上げた水道水の汚染が問題になっています。東京都の調査でも、多摩地域だけでなく、区部でも国の暫定指針値を超えるPFASが地下水から検出されています。
図:「東京都地下水調査での、PFAS汚染の各自治体の最大値」東京民報2023/7/9
2020年には、多摩地域の水道水の汚染と水源井戸の閉鎖が報道され、多くの住民が初めてこの問題を知り、大きな衝撃を受けました。
図:「PFASの影響で取水を停止している浄水施設」東京新聞2025/5/23
市民の声を受けて、井戸水の調査や水質調査が行われてきましたが、自分たちの体にどれくらいPFASが蓄積しているのかは、ほとんど分かっていません。
◾️PFASの健康被害
アメリカの科学アカデミーのガイダンスは、健康リスクの指標値を超えた人について、脂質異常や甲状腺の検査、腎臓がんや精巣がんの兆候などを確認することを勧めています。
実際に多摩地域で行われた市民の血液検査では、検査を受けた791人のうち約半数がアメリカの科学アカデミーのガイダンスの健康リスクの指標値を超える値でした。
図:多摩地域住民の血液検査結果、「自治体ごとのPFOSの平均血中濃度」東京民報2023/6/18
表:原田浩二京都大学准教授(当時)の血液検査報告(2023/9/21)の要点
・791人(30市町村住民)の血液検査を実施。
・主なPFAS4種類の血中濃度の合計値でみると、791人のうち365人(46%)が米国アカデミーのガイダンスの健康リスクの指標値を上回った。
・自治体別にみた場合、この指標値を超えた人の割合が高い自治体は、国分寺市:85人中79人(93%)、立川市:47人中35人(74%)、小金井市:22人中10人(45%)など深刻な結果だった。
また、国分寺市では、検査を受けた85人のうち9割以上がこの指標値を超えるという結果も出ています。
表:アメリカの科学アカデミーのガイダンスの健康リスクの指標値(2022/7/28)
7種類のPFASの合計値でみて
・2ng/mL未満:健康影響はない。(注、ng/mL=ナノグラム/ミリリットル。ナノは10億分の1)
・2ng/mL以上~20ng/mL:感受性の高い集団(妊婦など)で悪影響が出る可能性がある。
・20ng/mL以上:脂質代謝異常の検査、甲状腺ホルモンの検査、腎がんの徴候や症状の確認、
精巣がんや潰瘍性大腸炎の症状の評価を勧める。
※ガイダンスは、血中濃度が20ng/mLを超えた人に医療的なケアを勧告している【健康リスクの指標値】
表:アメリカの科学アカデミーのガイダンスの健康リスクの指標値(2022/7/28)
7種類のPFASの合計値でみて
・2ng/mL未満:健康影響はない。(注、ng/mL=ナノグラム/ミリリットル。ナノは10億分の1)
・2ng/mL以上~20ng/mL:感受性の高い集団(妊婦など)で悪影響が出る可能性がある。
・20ng/mL以上:脂質代謝異常の検査、甲状腺ホルモンの検査、腎がんの徴候や症状の確認、
精巣がんや潰瘍性大腸炎の症状の評価を勧める。
※ガイダンスは、血中濃度が20ng/mLを超えた人に医療的なケアを勧告している【健康リスクの指標値】
また近年の研究では、発がん性、免疫への影響、胎児や妊婦への影響など、さまざまな健康リスクが指摘されています。そのため欧米では、PFASの規制を強めたり、健康調査を実施する対策が進んでいます。ところが日本では、対策や規制が遅れていると言わざるをえません。
◾️広がるPFAS汚染に、市民からの不安の声
今、多くの市民がこう思っています。
「自分の体の中はどうなっているのか知りたい」
「家族の健康は大丈夫なのか」
「もし影響があるなら、早く見つけて治療につなげたい」
しかし現在、PFASの血液検査は数万円の費用がかかり、自己負担ではなかなか受けられません。
◾️私たちがオンライン署名で求めること
私たち多摩地域の住民の多くは、長い間、東京都水道局が供給する水道水を飲み続けてきました。その影響を調べることは、東京都の責任として行われるべきではないでしょうか。
すでに岡山県吉備中央町では血液検査を実施し、千葉県鎌ケ谷市では助成を行っています。
環境省も、健康影響を調べるために血液検査を行うことは考えられるという見解を示しています。
私たちは、都民がPFAS血液検査を公費で受けられるしくみをつくってほしいということを、東京都に求めています。
これは不安をあおるためではありません。
むしろ、自分の体の状態を知り、必要な健康管理につなげるための予防的な取り組みです。
都民の命と健康を守るために、東京都が責任をもって実態を調べ、対策を進めることが必要です。
その声を小池都知事に届けるため、署名に取り組んでいます。
ぜひこの趣旨にご賛同いただき、都民がPFAS血液検査を公費で受けられるように求める署名へのご協力をお願いいたします。
5 月○○日
多摩地域のPFAS汚染から命と健康を守る連絡会(略称:多摩PFAS連絡会)



